今年を忘れる

今日は会社の忘年会。
なんで、年を忘れる会なんだ、って
昔は思ってたけど、
歳をとると解ってくる。
甘い思い出も、苦い思い出も、
いつまでも拘ってると、
前に進めない。


1年のうちの最後の月だというだけで、
なぜか慌しい感じのする12月。

眠りにつく前のひととき、
杉山平一の詩集の頁を開く。


60年も前に創られた詩が、
百年に一度の不況といわれる今の時代の
中間管理職の傷心を慰める。



「徽章」


  むかし帽子の上に光る徽章のやうな 


  人間になりたいと思ってゐた


  いま自分は靴のうらに光る鉄鋲の


   ごとき存在にすぎない


  人しれず 支へつつ 磨りへらんかな




今年も残すところ数日・・・