合同チーム

さくらの開花と時を同じくして、高校ラグビー関東大会の各県予選が始まる。
18日、神奈川県は2つの会場で3回戦が行われ、ベスト8が出揃った。


慶應高校のグラウンドに母校の応援に行く。
とは言ってもトーナメント表に母校の名前は載っていない。今年の関東予選は5校での合同チームとして参加。
15人が揃わない学校同士がチームを作るシステムで、神奈川では今回18校が5つの合同チームを作っている。


少人数での平日の練習を経て、週末は各校のグラウンドに集い、コンビネーションを合わせる。
選手として経験がないので、想像でしかないが、モチベーションの維持は簡単ではないだろう。


シード校相手に前半5−14と食い下がる。
ハーフタイムも「勝てるぞ」と士気は高い。
PKでゴールを狙うなど、勝利への執念を見せるが、後半、突き放される。
後半の後半、ゴール中央への被トライが多くなり、合同チームの限界なのか、という思いが頭をよぎる。
でも、OBのそんな心配をよそに、学生たちは、最後まで刺さり続けた。
最終スコアは5−48。


試合後の挨拶を終えた学生たちから嗚咽が洩れる。
あぁ、本気で勝ちに行ってたんだな、後半けして切れたわけではないんだな、ということが伝わってくる。
でも胸をはっていい。この大会、この「チーム」で2つの勝利を積み重ねたのだから。



何人かの3年生がこの試合を最後に引退するとのこと。こんな素晴らしいチームで試合できた経験を糧に、次のステージで頑張ってほしい。


もう少しこの場にいたかったが、早々にグラウンドをあとにする。
ミーティングの最中も涙の止まらない学生を見ていると、おぢさんのもともと緩い涙腺が決壊してしまいそうだったから。