練習が辛いとは思わなかった

吉井妙子著「トップアスリートの決断力」(アスキー新書)を読んでいる。


朝の通勤電車ですごい言葉に出会ってしまう。
「練習が辛いとは思わなかった。死ぬ覚悟ができていたから。」
アテネ五輪競泳800m自由形金メダリスト柴田亜衣の言葉。


当時マスコミは、九州の体育大学の女の子がダークホースだったけど勝っちゃった、というような論調だったように記憶しているが。


それほど有名ではなかった高校時代から練習の虫。
週6回、朝5時半から8km、放課後6kmを泳いでいた。(走ったってけっこうキツイ距離!?)
努力は嘘をつかない。


そんなことで、ティップネスのプールで俄然気合が入る。
クロールで500m、1000mと快調に飛ばす。
なんだかいつもより体が軽いみたい。
が、1500mを過ぎたあたりから、耳元で上戸彩似の天使がつぶやく。
「明日の仕事が辛くなるから、このくらいにしておいたら。」


人間には自分の体を守るため100%の力が出せないように、その少し手前で限界を感じさせる機能があるという。
個人差があるんだろうけど、僕の場合、その機能のスイッチがすごく入りやすいみたいだ。


以前は、水泳選手がケガをした、と聞くと、
「なんで、水の中でケガするんだろう?ターンし損ねて、壁にぶつかったのかな」
なんてとんちんかんなコトを考えていたが、
ケガするぜ。
1日14kmも泳いだら。


目標は金メダルってわけじゃないし、ケガしない程度に負荷をかけるのが、大人のアスリート。


でも、そんなことだから、トライアスロンのレースで1種目目の水泳から上がると、ほかの自転車がほとんど無くなってるんだよな。
まぁ、自分の自転車が見つけやすくていいんだけど。