アイアンマンたち

BS日テレで「だから僕はここへ来た〜幻のアイアンマン・五島の鉄人、済州島を駆ける〜」を見る。


毎年、長崎の五島で行われているトライアスロンのアイアンマンジャパンが、今年の夏は口蹄疫の影響で中止になった。
ハワイ大会の予選を兼ねていた五島大会の代替レースの位置づけとなった韓国済州島のレースに参加したトライアスリートを追ったドキュメント。主役は、五島の地元選手3人。


アイアンマンとは、水泳3.8km、自転車180km、ランニング42.195kmで行われるカテゴリー。いちばんポピュラーなオリンピックディスタンスのおよそ4倍の距離。余談ですが、私自身は一生参加しないと思います。


韓国まで来られなかった仲間や、支えてくれた人たちのために、悪条件のなかゴールを目指す姿に涙腺が緩む。五島の選手たちの口ベタぶりが、この競技や地元への想いの強さを感じさせる。


主役の扱いではなかったけど、アイアンマン初参加でハワイ大会の出場権を獲得した女性の姿にも心を打たれる。中学時代、バスケット部のキャプテンを務めていた彼女は、悪い友達(!?)の影響もあり、大好きなバスケットをやめてしまう。途中で投げ出したことをいまでも後悔している彼女が、大人になってはじめたトライアスロンで何かを続けることの大切さを痛感し、いちばんキツいアイアンマンで結果を出そうとする。年代別の2位でゴールした彼女が涙ながらに語った言葉は重たくて、ステキだ。


「苦しい時も歩かなかった。我慢強くなった気がする。」
「好きなことがあることは、いいことだなぁ、と思いました。」


地元局制作の暖かい創りがいい。
いま、目標を見失っている人や、何かに挑戦しようか迷っている人に見てもらいたい番組。